世界屈指の伝統と実力を誇るオーケストラであるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、指揮者山田和樹氏が来年六月、同楽団の定期公演にてタクトを振ることを発表しました。
ベルリン・フィルにはこれまで名だたる音楽家が多く出演していますが、日本人指揮者の定期公演出演は故小澤征爾氏以来となります。
公演は来年6月12~14日におこなわれ、サンサーンスの交響曲第3番や武満徹の作品などを指揮する予定です。
山田和樹氏は幼少期に木下式音感教育法の登録幼稚園で学び、小学3年生のときに木下音感楽院に編入。創始者木下達也先生より直接薫陶を受け、高校2年生の2月に東京合同音楽祭のオーケストラを代理で指揮をしたことをきっかけに、音楽の道に進むことを決意しました。
2009年には第51回ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。
現在は、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団芸術監督兼音楽監督、バーミンガム市交響楽団の首席指揮者兼アーティスティックアドバイザーを務めています。
また、25年4月には東京芸術劇場の音楽部門芸術監督に就任することも発表されています。じつは、この会場が誕生した二か月後の1991年2月に「木下式音感教育法 第13回東京合同音楽祭」が開催され、そのとき小学6年生だった山田氏もここでオーケストラをバックに独唱を披露したことがあります。同世代の音楽家のなかでだれよりも早い東京芸術劇場デビューを果たした氏が、当劇場の音楽部門の芸術監督に就任するのは、とても感慨深いことと言えるでしょう。